という人向けの記事です。
貯金という確実な方法を使ってセミリタイアができたらそれに越したことはないですよね。
僕も会社員時代は貯金でセミリタイアって目指せるのかな〜と疑問に思っていた時期がありました。
が、先に残酷な結論をいってしまうと、
基本的に貯金だけでリタイアは無理。
という結論になります。
ただ、個人的にはセミリタイアだけなら目指すのもありかなと思っています。
今回はその理由と、具体的な計算例、どこまで貯めればセミリタイアが可能になって来るかという点について解説します。
この記事を書いた人
キック(@kikumer)
学生時代貯金がマイナス30万円になったことを機にお金の大事さを痛感。そこから奮闘し、25歳で1200万円貯まったので脱サラして家族で田舎に移住しました。現在は主夫兼在宅ワーカーをしています。
そもそもアーリーリタイア・セミリタイアの定義ってなに?
『アーリーリタイア』についてはもう知っている人も多いと思いますが
一切の仕事から退き、不労所得や自分の資産だけで悠々自適に生活することを言います。「アーリー」とはそれを20代や30代で早めにやってしまうという意味です。
で、定義があやふやになりがちなのが『セミリタイア』というものですね。
そもそも『セミリタイア』という言葉はもともとあったのですが、最近流行りだしたのは2018年ごろからアメリカでよく使われだしてから、それが日本に来たって感じです。
昔から「人生リタイア」という言葉はよく聞きますが、そもそもセミリタイアって何を基準にしてるんでしょうか?
セミリタイアとは、定年退職を迎える前に会社を辞めることです。 リタイアの一種で、勤め先が呼びかける早期優遇退職制度を利用したり、自主的に仕事を辞めるアーリーリタイア(早期リタイア)を選んだりする場合を指しています。 セミリタイアの特徴は、リタイアをした後も仕事を続ける点です。
引用:https://masouken.com/20%E4%BB%A3%E3%81%AE%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%A2
こういった記述がネットにありました。
僕もそういう意味ではセミリタイア組なのかもしれません。まだまだ安定性はないですけどね汗w
要は生活に困らない程度の資金を貯めて、あとは仕事量を減らして悠々自適に生活をするっていうのがセミリタイアの定義です。
セミリタイアするとどんないいことがある?
セミリタイアすることで、まず一番は自由な時間が手に入ることです。
これはいうまでもないですよね。
そしてこの自由な時間を手に入れることによって、次のメリットがあります。
- 寝る時間自由
- 朝起きる時間自由
- 仕事する時間自由
- 仕事するかしないかも自由
- 家族との時間が増える
- 変な友達(自由な友達)が増える
- 他者への依存がなくなる
などです。
ある程度貯蓄と収入に余裕が出せるようになれば、あとは基本的に全てが自由な生活を送ることができます。
確かに完全なリタイアよりはセミリタイアの方が制限は大きいですが、それでも今とは自由度が比べ物にならなくなります。
逆にデメリットはある?
逆に、デメリットも多少はあります。
若いうちにセミリタイアできるほどの資産やスキルを身につけられる人は基本優秀なので、ああまり気にしなくていいかもしれませんが
- 自堕落な生活になる
- スキルや経験が停滞する
この2つはデメリットになりえます。
全てが自由になると、朝もダラダラと過ごしてしまい、昼に起きて夜までNetflixを見る。みたいな生活になるかもしれません。(実際に僕も週1~2回はそんな生活しています笑)
その分同世代から成長が遅れる可能性も出てきます。
セミリタイアの場合、完全に逃げ切ったわけではないのでまだまだリスクはあります。
なので、そのポイントだけしっかりと気をつけておく必要があると言えるでしょう。
アーリーリタイアに必要な貯金は年間支出の25倍
アメリカでセミリタイアが流行り出した時、言われていた1つの指標で
1年間の生活費の25倍の貯金を貯めればリタイアが可能
というものがあります。
この理由はシンプルで、投資信託などを駆使すれば一般人でも平均利回り年4%くらいは出せるという理論からきているからです。
つまり、1年間の生活費が240万の人は6,000万円貯金がたまればリタイアできるという話になります。
平均的な収入で平均的な生活だと貯金はできない
しかし、平均的な収入のサラリーマンがそれだけの貯金をすることは現実的に可能なのでしょうか?
結論から言うと、工夫を凝らさないとほぼ不可能と言えます。
総務省の統計によれば、2人以上の家族の生活費の平均が月28.3万円となっています。
つまり、単純計算ですが3,236,000円が毎年の生活費となるので、その25倍だと、80,900,000円の貯金が必要になるということがわかります。
日本人の平均年収が441万円(手取り約350万)なので、平均的な収入で平均的な生活を送るだけでは絶対に貯金なんて無理ということがわかります。
サラリーマンは平均的な収入で平均的な生活を送ると貯金ができない
日本のサラリーマンの平均年収が441万円(手取りは約345万円)
2人以上の世帯の年間支出平均は323万円
なので、収入を平均より大きくあげるか、支出を平均より極端に減らすかしないと、ずーっと自転車操業になるというのが現実。
— キック | 主夫リーランス (@kikumer) 2020年2月28日
貯金だけでリタイアしようと思うと○年はかかる。つまり無理ゲーです
確かに工夫を凝らせばそれなりに可能なパターンはあります。
例えば、こんな感じの人ならどうでしょう。
- 年収500万(手取り390万)
- 年間の生活費は200万(節約家)
この人の場合、特に何もなければ年間190万円を節約できるわけですね。
この人がリタイアに必要なお金が約5,000万なので、計算すると、約26年と4ヶ月かかる計算になります。
と、思うかもしれませんが、油断禁物です。
今例えばこの人が25歳だったとしましょう。
26年後までの平均年収が500万円と言う感じです。
まず、リタイアができるようになるのは51歳です。
しかも、26年間ほぼ生活水準を上げないように過ごさなくてはいけません。ぶっちゃけ年間200万円しか使えないなら旅行や趣味を楽しむのも難しいでしょう。
もちろん家や欲しい車を買うのも難しいです。
さて、こんな人生楽しいでしょうか?
やっぱり若いうちに色々経験しておきたいってのも本音だと思います。
では今度は、年収1000万円の人のケースをみてみましょう。
- 年収1000万(手取り730万円)
- 年間支出450万円(年収1000万の世帯の平均支出)
この人の場合、年間280万円の貯金が可能です。
生活水準も同レベルの収入の人より少し落としてはいるものの、平均よりは贅沢な暮らしができています。
しかし、今の生活水準を維持するために貯金していこうと思うと1億円以上が必要になるため、年間280万の貯金では40年かかってしまうことになるんです。
よって結論、年収が数千万円クラスの人でない限り、基本的には貯金だけでアーリーリタイアをするのは不可能(できても定年目前)ということがわかります。
特別できる可能性がるとすれば、
年収が1000万以上あるのに家賃5万円くらいのアパートに住み、ほとんど物欲もなく結婚もせず年間150万くらいしか使わない人。
であれば、20年弱で1億円が貯まるので早期リタイアが可能かもしれません。
ただし、『セミリタイア』であれば、不可能ではない
ここで、少し考え方を変えてみましょう。
確かに資産運用益だけで生きていく「リタイア」を考えると、少々きついですが、セミリタイアであれば全然可能性は広がります。
例えば、今の収入の半分が資産運用だけで入ってきたらどうでしょうか。仕事量を半分に減らしてセミリタイアが可能になりますよね?
そう考えると、さっきの例でいっても現実的に見えてきます。
- 年収500万(手取り390万)
- 年間の生活費は200万(節約家)
こちらのサラリーマンは約13年で2,500万円の貯金ができるので、新卒から始めていれば、30代のうちに十分セミリタイアが可能になります。
- 年収1000万(手取り730万円)
- 年間支出450万円(年収1000万の世帯の平均支出)
こちらの年収1000万の人でも、40代でセミリタイアができるかもしれません。
要するに、4%の運用益を得られるとすれば、資産を3,000万くらい用意できれば年間120万円は自動的に入ってくと言うことなんですね(もちろんリスクはありますが)
なので、自分がある程度の金額を見据えて、資産運用の勉強をしながらコツコツ貯金していけば、目標の年には仕事を辞めてセミリタイアも夢ではないと言うことですね。
セミリタイアするための貯金・準備・手段
僕自身、一応25歳で貯金1000万円を作って、家族で田舎に移住して生活コストを下げ、毎日のんびりセミリタイア生活を送っています。
なので、これから会社員や公務員として働いている人が、セミリタイアしていくために
- どういったことを心がけていくべきか
- どういった準備が必要か
- どういう手段があるか
をお伝えします。
- まずは固定費を限界まで下げましょう
- 支出管理を自動化しましょう
- 先取り貯金で計画的な貯金を
- 資産運用を勉強しよう
- 副業をして収入UPをはかろう
- 地方や海外へ移住して生活費を下げる
まずは固定費を限界まで下げましょう
10年、20年以内にセミリタイアを目指すなら、まず直近で取り組むべきは固定費の節約です。
固定費とは毎月一定の額が出ていく生活費のこと。
家賃や水道光熱費、携帯代などのことを言います。
これらは生活費の半分以上を占めており、節約できるととても大きいです。
そして、最大のメリットは一度節約できるとその後もずうーっと節約になると言うことです。
例えば変動費の食費を節約するために、毎日朝1時間早くおきてお弁当を作るとします。これで1日500円、月1万円の節約です。
では次に、携帯を格安SIMにします。夫婦二人分を変えて月1万円節約できました。
お弁当節約の方はずっと続けないといけないですが、携帯は変えるだけですよね?
だから、固定費の節約は時間がたてばたつほど、今後の人生に大きな影響を与えてくれます。
で、この固定費、節約するのが面倒という理由でやらない人が多いのですが、ちゃんと全ての固定費を節約できれば、ほぼ毎月5万円は確実に節約できます。
方法は月5万円は節約!?あなたが見直すべき固定費まとめとその方法にまとめてあるのでぜひ参考にしてみてください。
まずは毎月の固定支出を5万円削ることからスタートしてみましょう!
支出管理を自動化しましょう
固定費の節約が終われば、次は毎月の支出管理をしましょう。
とはいっても、家計簿とかは絶対続かないので、アプリで管理するのがおすすめです。
方法は以下の2つの記事にまとめてあります。
【関連記事】:【超簡単ズボラ貯金!】家計簿のつけ方は毎日続けないのがコツ!
【関連記事】:自動で貯金&貯蓄計画ができるシステム系無料アプリ11選!
先取り貯金で計画的な貯金を
あとは、自分がいついつまでにいくらの貯金をするという目標をさっきの例に当てはめて考えてみましょう!
例えば年間150万円の不労所得を得たい!と思うなら、3,750万円貯める計画を立てればいいわけです。
あとは、毎月いくら貯金するかの計算をして、その金額を給料から天引きして貯めるようにしましょう!
これは自動的に天引きされるように設定してもいいですし、自分で移してもOKです。
こうすることで貯金額を最優先させるため、お金の管理がしやすく、確実に貯金も増えていきます。
貯金を確実に成功させるには、マジでこの方法がベストなので、是非とも実行してみてください。
資産運用を勉強&実行しよう
貯金と同時に、資産運用の勉強も始めてみましょう!
貯金が3,000万円になってからいきなり投資信託を買おうとしても、自分に知識がないと失敗するリスクが高くなりますし、最悪詐欺にあう可能性も出てきます。
また、何も3000万きっかりあつめてから運用する必要はないため、最初から今あるお金を少しずつ積み立てていく方が複利の力も借りて効率よく運用ができます。
例えば300万円を年利3%で単利運用した場合、毎年9万円ずつ増えるので、600万になるには33年ちょっとかかります。
しかし、複利で運用できれば24年で同じ600万円になります。
また、資産運用以外にも節税や資産管理術を学ぶことで、圧倒的に得することはとても多いです。
【関連記事】:お金の勉強しないと人生大損する理由!初心者でも身につく勉強法7選!
副業をして収入UPをはかろう
なにも本業だけで切り詰めて貯金していく必要はありません。
節約もできるところまでできれば副業を初めて見るのもありです。
副業の場合本業と違ってすぐには収入にはなりませんが、その代わり限界がないのでうまくいけば予定よりも早くリタイアすることができるかもしれません。
【関連記事】:【超初心者向け】ネット副業でまず月1万円稼ぐ方法と可能な在宅ワークまとめ
地方や海外へ移住して生活費を下げる
もうすぐセミリタイアできるってなれば、あとは地方や物価の安い海外などに移住して生活コストを下げるという方法もあります。
僕も大阪から高知県に移住して、生活費が月8万円ほど下がりました。
【関連記事】:【田舎VS都会】どっちの方がお金貯まる?平均貯金額、収入、支出を比較してみた
まとめ:貯金と資産運用と副業を掛け合わせてセミリタイアを狙おう
結論、貯金だけでも資産運用だけでも副業だけでも単体だと一気にセミリタイアの難易度は上がると思います。
なので、全てに取り組みつつ、人生を早めに切り上げる算段をつけていくのがベストと言えるでしょう。
僕もこれからもっと頑張って収入を増やし、セミリタイア、アーリーリタイアへの道を突き進もうと思います。
一緒に頑張って生きましょう!