という人向けの記事です。
一軒家を持っていたり、マンション経営をしている人は、建物自体に火災保険をかけていますよね。
そしてその火災保険とは一般的には火災にしか降りないと思っている人が多いです。
しかし、現実には、火災以外にも「雨災」「風災」「雪災」「雹災」「落雷」が補償の対象となります。
ええ〜!?自然災害全般が対象なの!?
また、商品、プランによっては「盗難」「破損・汚損」「爆発」なども補償範囲に入ることがあります。
なので、自分が入っている火災保険の保障内容をしっかりと把握し、被害を受けたときにちゃんと申請すれば、本来受け取れるはずだった何十万、何百万円の補償金を損せずに済むということなんですね!
なので一軒家やマンションを所有する人にとっては、めちゃくちゃ大事な話です。
今回は、火災保険の保障内容と、申請した事例、申請方法について解説します!
この記事を書いた人
キック(@kikumer)
学生時代貯金がマイナス30万円になったことを機にお金の大事さを痛感。そこから奮闘し、25歳で1200万円貯まったので脱サラして家族で田舎に移住しました。現在は主夫兼在宅ワーカーをしています。
\「キクログ」を見た!と問い合わせしてください!/
火災保険は「火災保険」というより「自然災害保険」
火災保険の申請と聞くと、こう思う人は多いですが、火災保険の保障範囲は火災だけではありません。
火災保険というのは、火災をはじめとした自然災害による損害を補償する保険です。
そこをまず理解しておくことがとても重要です。
火災に遭っていないから保険は申請しないという先入観を払拭しておきましょう!
火災保険を申請するデメリット
火災保険はちゃんと自然災害による一時的破損部分を工務店に依頼し、見積もりを出して申請すれば、数十万円からの保険金を受け取れます。
なので、申請によるデメリットはほぼありません。
火災保険は車の保険とは違い、等級などもないため、申請したことで保険料が上がるということもありません。
また、保険金も受け取ったからといって絶対に修繕に回さないといけないというわけでもありません。つまり、ポケットマネーにもできます。(※法律的になんら問題はありません。その代わり、当然同じ箇所の修繕を再度依頼することはできません)
強いてデメリットをあげるとすれば、悪徳業者につかまった時に保険金以上の修繕費を求められるケースがあるということです。が、これは事前対策可能です(後述)
つまり、申請しないともったいないだけで、基本は申請することによるデメリットはないと言えます。
火災保険の申請で実際に保険金が下りた事例!どこまででいくら降りる?
これは一概には言えないので、実際に保険金が降りた事例を見てみましょう!
外壁、表札等で225万円
受給金額:約225万円
破損箇所:外壁・パイプ・屋根・表札
一見どこも支障がないように思ったのですが、工務店さんに依頼し、家の隅々を調査してもらったところ、200万円以上の保険金を受け取ることができました。
屋根の破損箇所を申請して93万円
受給金額:約93万円
破損箇所:屋根(瓦のヒビ)
台風で屋根の瓦に小さいヒビが入っていると、点検してくれた工務店の方が教えてくれました。さっそく火災保険を申請すると、93万円の保険金がおりました!
受給金額:約275万円
築年数:25年
破損箇所:トタン屋根の剥がれ
家のトタン屋根が錆び、台風によって一部剥がれてしまいました。工務店にお願いしてその部分とそのほかの箇所も見積もりを出し、保険会社に申請したら270万円の保険金を受け取ることができました。
屋根・雨樋・軒天の修繕で60万円
受給金額:約60万円
破損箇所:屋根・雨樋・軒天
知人のつてで工務店さんに家の破損箇所を見てもらい、見積もりをとってもらいました。
そのあと、それを元に火災保険の申請を行なったら、60万円の保険金がおりました。
その他。火災保険の申請で実際に保険金がおりた破損箇所
上記のような緊急性のない破損でも火災保険が降りる可能性があるようです。
・雨樋
・外壁
・ソーラー発電
・物置
・小屋
・倉庫
・表札
・駐車場
・壁の塗装
・漆喰
・スレート
・板金
・瓦
・カーポート
・アンテナ
・天井
・門
・塀
・垣
・車庫
基本的に、家のどの箇所でも雨や風によって一時的に破損を受けた場合、補償対象となり得ると言えます。
逆に火災保険の補償から外れる(支払われない)のはどんなケース?
火災保険の補償内容は商品によって異なるため、厳密には加入している保険の補償内容を確認する必要がありますが、基本的にどの保険でも補償範囲から外れるものは次の通りです。
- 経年劣化
- 故意または重過失、法令違反による破損等
- 地震・噴火またはこれらによる津波
- 免責金額以下の損害
- 外観に限られる損傷
経年劣化
風や雨による損害は火災保険の対象となると言いましたが、厳密にはそれは一時的な損害です。
つまり、長年雨風にさらされ、壁が変色したり、ひずみができたという場合、認められない可能性が高いです。
故意または重過失、法令違反による破損等
当然ながら、わざとものを壊したり、法令違反によって家の破損があった場合、保険の対象とはなりません。
基本的には補償範囲に入りますが、例えば布団や衣類の上でタバコを吸っていた場合、重過失と判断される可能性もあります。
要は、わかりきっているリスクになんの対処もせず、それが原因で起こった事故には保険が下りない可能性もあるということです。
そのほか、大量の油を火にかけたまま放置したり、ストーブの前に衣類や書類等の燃えやすいものを置いたり、なども重過失に該当します。
地震・噴火またはこれらによる津波
地震や噴火、それによって起こる津波などは、地震保険の対象になります。
一部、地震保険の補償内容を含んだ火災保険なども存在しますが、原則補償対象外です。
免責金額以下の損害
最低補償金額(免責金額)以下の損害にはお金が下りない可能性があります。
これは一般的には20万円とされています。
なので、損害が瓦一枚で、5万円で変えられる!というのであれば、その場合は保険金がおりません。
外観に限られる損傷
外観としての問題のみに限られ、機能上なんの問題もない場合、保険金がおりない可能性もあります。
ただ、漆喰の剥がれや壁の塗装も保険金がおりた事例があるため、ちゃんと機能上の弊害があるということを証明できれば保険金が降りる可能性はあります。
ここら辺は個人でというより、工務店さんの協力は必須になるかと思います。
火災保険の申請から保険金を受け取るまでの流れ
火災保険の申請をする場合、次の手順で行うのが一般的です。
- 破損箇所の特定(台風後など)
- 工務店に見積もり依頼
- 保険会社に連絡し、申請書の送付を依頼
- 申請書と必要な場合は破損箇所の写真を見積書と一緒に添付。図面を作成して送付
- 後日承認されれば保険金がおりる。場合によっては損害保険会社の人が査定に来ることもある
火災保険は申請してから降りるまでの期間はだいたい1ヶ月
火災保険は、申請が終わってからだいたい1ヶ月後に承認されれば振り込まれます。
ただ、中には数ヶ月かかる場合もあります。
損害保険会社の鑑定人が現地調査をする可能性もある
申請後、損害保険会社の鑑定人が、実際にその申請箇所が本当に自然災害によるものかどうか、補償範囲に該当するものかどうかを確認するための調査をしに来る可能性があります。
その際、「これは該当しません」と申請を断られるケースがあります。
当然保険会社も言われるがままにほいほい保険を払っていたら、利益が出なくなりますから、申請を却下される可能性もあるんですね。
自分で抗議することも可能ですが、ちゃんとエビデンスを示さないと申請が通らない可能性もあるため、自然災害に詳しい工務店の協力があったほうがいいかもしれません。
火災保険申請代行業者に依頼した場合のメリット・デメリット
火災保険の申請は、自分でもできますが、申請を代わりにやってくれる業者もあります。
それぞれメリット・デメリットがあるので解説します。
火災保険申請代行業者に依頼するメリット
面倒な手続きが軽減される
いうまでもないことですが、図面を作成したり、破損箇所の撮影をして自然災害であることの証明をしたりという作業がしなくてよくなります。
自分では気づけない破損個所を発見してもらえる可能性がある(保険金が多くおりる可能性がある)
基本的に、台風などで破損が出た場合、自分が把握している損害のみを申請します。
ところが、保険の申請代行をしてくれる工務店などに依頼をすると、自然災害による他の損害も見つかる可能性もあります。
そうなると、自分で申請するよりは数十万、数百万多く、保証金を受け取れる可能性もあるということですね。
保険会社との交渉を行なってくれる(保険金が多くおりる可能性がある)
損害保険会社から、「この部分は自然災害によるものではない」と言われた際、「過去にこんな事例があり、これは保険が下りているし、自然災害によるものであるという証明もされている。」といったような交渉をしてくれる会社もあります(これは業者によるようです)
これによって、より多くの保険金を受け取れる可能性もあります。
火災保険申請代行業者に依頼するデメリット
手数料がかかる
これはいうまでもなく、手数料がかかります。
申請代行業者に依頼する場合、申請代行手数料として、おりた保険金の何%かを求められるのが一般的です。
一般的な相場としては、僕が調べてる限り、30~50%くらいが相場のようですね。
中には60%とかとってくるえげつない業者もいるようなので、注意は必要ですね。
悪徳業者も多く存在する
違法な申請を行なう業者、工務店も中には数多く存在します。
このような業者はほぼ詐欺or悪徳業者と断定してしまってOKです。
- キャンセル料を取って来る・・・(工事を依頼しないとキャンセル料を取るなどです。基本的に工務店に依頼を代行してもらっても、そこで申請しないといけない義務はありません)
- なりすまし申請・・・(「こっちで全部やっときますね!」と言ってくる業者は危険です。なりすまし申請と言って違法になる可能性があります)
- 保険がおりていないのに勝手に工事を進める・・・悪徳業者の常套手段です。保険金がおりてから、その保険金以上の工事費用を請求して来る可能性があります。
また、事前判断が難しいものに、自分で壊して申請して来るといった意味不明な業者も存在します。ここは注意のしようがありませんが、バレれば虚偽申請となってしまいます。
詐欺に対応する手段として、まず一番は先に工事契約書を書かないことです。
基本は火災保険の申請代行と修繕作業をセットで売ることは抱き合わせ商法と言って違法になります。
なので、先に工事契約書を書かせて来る可能性があります。
火災保険でおりた保険金は、お見舞金という形なので、そのお金を修繕費に回すか、極論ポケットマネーにするかは被保険者の自由なんですね。
なので、強制的に修繕させられる時点で詐欺業者は確定なので、ここは注意しておきましょう!
そもそも申請自体がグレーゾーン
火災保険の代理申請というのは、以下の2つの理由からグレーゾーンです。
- 被保険者が申請しないといけない
- 自然災害と証明する確固たる証拠がない
まず、火災保険の申請は被保険者本人が申請しないといけません。
つまり、代行業者が勝手に申請していいものではないんですね。
ただ、いっても素人が損害個所を特定し、自然災害によるものと断定するのは至難の技です。
なので、申請代行といよりは、そのアドバイスをするという形でサポート業者の協力も必要になって来るのも事実、ということなのですね。
また、損害個所を特定してもらっても、それがいつの台風によるものなのかを証明する手立てがありません。
適当に嘘の申請をすると、虚偽申請とされてしまう可能性もあります。
ただ、ここに関しても、結局いついつの台風によるものではないという証明も保険会社もできないため、よほど悪質でない限り、虚偽申請に該当することもほぼないというのが現実です。
申請代行業者を活用する場合、こういったグレーゾーンであることを理解した上で、依頼するようにしましょう。
火災保険の申請代行業者に依頼した場合の申請の流れ
自分で申請するのとほとんど同じです。
- 自宅の査定、破損箇所の特定
- 工務店が見積もり書を作成
- 保険会社に連絡し、申請書を受け取る
- 申請書に必要事項を記入(この時、工事契約はしないようにしましょう)
- 後日承認されれば保険金がおりる
となっています。
家は修繕費だけでも平均で1200万円かかる?
家は35年の住宅ローンを払い終わるまでに、修繕費が平均で1200万円はかかると言われています。
そのうち火災保険の申請適用される損害が半分としても、申請しないだけで総額600万円も損してしまうんですね。
なので、ぜひこのことは頭に入れておいてください!
まとめ:火災保険の申請はやっておきましょう!
色々とお伝えしましたが、結論をまとめると
家に何らかの破損が見当たるのなら、まずは工務店か信頼できる代行業者に依頼して、保険の申請ができそうかも含めて相談しましょう!
です。
また、破損箇所がない場合でも、見積もりを取ってもらうことは可能なので、築5年以上であれば、検討してみましょう。基本査定だけであれば無料なので、損することはありません。
僕の実家でも申請し、20万円ですが、保険金がおりました。
僕の知人で工務店をやっている人がいて、その人のページがこちらになります↓↓
>>火災保険の申請無料査定依頼ページ
査定相談のところに「キクログから申し込みました」と記入していただけると、割引してもらえるとのことです。
現在破損箇所がある人、または見当たらなくてもとりあえず破損個所を調べて欲しい人は、ぜひ火災保険の申請を検討してみてくださいね!