投資初心者でも取り組みやすい米国株価指数

最近では米国株が日本人投資家でも馴染みになっており、これから米国株を行いたいと思っている投資家も多いのではないかと思います。

特に初心者の場合は米国株の個別銘柄よりは株価指数による資産運用ニーズが高まってきており、S&P500株価指数やNYダウ、またNASDAQ等を利用して長期的に積立を行いながら資産形成を行いたいと考えている方も多いかもしれません。

今回は、米国の株価指数の長期的な積立は有効なのか、また積立以外で買うタイミングを簡単に初心者でも行える方法を解説したいと思います。

米国の株価指数の値動

最初に米国株価指数の値動きについて解説します。

下記はS&P500指数のチャートです。

2001年あたりから画像がスタートしており、ポイントは2008年のリーマンショック以降の長期的な上昇トレンドになります。

つまり2008年以降S&P500指数に積立でも投資を行っていれば大きく資産は増加しているということが見て理解できるでしょう。

過去10年の平均リターンは8%とか9%とも言われており、とてもいいパフォーマンスが出ていると考えていいと思います。

所々2020年のコロナショック等で株価指数が下落する局面もありますが、総じて堅調な相場展開と言えるでしょう。

そのため現在では米国株価指数での積立は資産運用の鉄板とも言える手法で確立されようとしています。

次に上記のチャートをみる上で注意点を解説します。

米国株の上昇の背景

2008年以降の株式市場の上昇は投資家の立場から見ると、とてもいい動きですが、このような動きになった理由があります。

それはFRBが「非伝統的金融緩和」を行い、市場に大規模な資金を提供したことによって市場の金余りが継続していたからです。

市場で金余りが起きた場合、資金を保有している機関投資家は何かしら運用を行う必要性が発生します。

そのため資金の行き場のないお金が消去法的に株式市場にも流入したり、中央銀行や政府の緩和期待も重なり投機マネーとなって景気とは関係なく流れてくるという動きになったのが、緩和後の株式市場のマネーフローの流れとなっています。

現在はFRBはインフレが高止まっていることにより、インフレ対策として政策金利を引き上げる方向に舵を切っており、これまで行っていた緩和政策の一環である債券の買い入れを終了(テーパリング)することとなったため、市場への資金供給が止まることになります。

この点が2008年以降の相場とは異なる大きな点であり、これから米国株投資を行う投資家にとってもしっかりと理解しておくべき点とも言えるでしょう。

初心者でも可能な米国株価指数のエントリー方法

上記の注意点も踏まえた上でも米国株は長期的な右肩上がりの動きを作ってきており、これは紛れもない事実です。

上記は1981年あたりからのS&P500指数のチャートで、見ての通り調整局面は多々歴史上あるものの総じて上昇していると言えるでしょう。

ではその調整があるという点も踏まえて積立以外で効率的に資産運用として行う方法をご紹介します。

「VIX指数が25以上でロングエントリーを行っていく」という方法です。

VIX指数とはボラティリティ指数で、別名「恐怖指数」とも呼ばれています。

S&P500指数のVIXの場合は次の30日間における将来の予想値動き幅を示しており、どのくらい将来市場が動くと予想しているのか表しているということです。

下記はS&P500指数とVIX指数のチャートを表示させており、VIX指数が25以上となるタイミングに緑の水平線で表示させています。

タイミングとしては複数回来る年もあれば一年に一度あるかないかということもありますが、単純にVIX指数が25を超えるタイミングでは株式市場が下落しているタイミングとなっていることが多いため、押し目として捉えてエントリーしていくといいでしょう。

このような明確なルールを定めることで、無駄に価格が上昇しているタイミングでドルコスト平均法のように平均購入コストをあげる必要もなくエントリーが可能です。

もしくは上記の方法を積立と併用で利用することも一つの方法と言えるでしょう。

通常月に2万円ずつ積み立てているもののVIXが25を超えてきた月であれば4万円や8万円に増額をするということです。

つまりエントリーするチャンスがきたタイミングではオンとオフをはっきりさせて積み増していくという意味になります。

上記の「VIXが25を超えるタイミングでのエントリー」という方法ではエントリーチャンスがないと思われる場合は試してみるといいでしょう。

まとめ

今回は米国株価指数について紹介しました。難しいと思われがちな米国株も、株価指数について知ることで、国内株と同様に運用することができます。本記事でご紹介した注意点やチャートの読み方をしっかりと抑え、米国株での資産運用を始めてみるのもよいでしょう。