3分で解説!死刑制度のメリット・デメリット。卒論書いてわかった10のこと

オピニオン

どーも皆さんこんにちは。ブロガーのキック(@kikumerです。

僕は「死刑制度」について卒業論文を書いたのですが、日本の死刑制度について、ほとんどの方が知らない事実を知れたので、ちょっと記事にしておきます。

 

死刑制度のメリット

一般的に死刑制度について、国民がメリットと認識しているのは

  • 犯罪の抑止力→(死刑への恐怖から重罪を犯さないようにする効果)
  • 無期懲役よりも抑留期間が短いため、費用の削減ができる
  • 滞在は死に値するという正義感

などがあげられると思います。

実際に僕も卒論で死刑制度を扱うまではそのような認識でした。ただ、様々な文献から調べた結果、驚くべき事実が判明したのでそちらをご紹介いたします。

 

日本の死刑制度には利点がないって知ってる!?

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もうさっそく結論から、、そう。

日本の死刑制度ってメリットが全くと言っていいほどないんです

もちろん死刑制度という問題は、決して合理性だけで必要不必要を論じることはできません。被害者の報復行動の代替など、感情面でも見ていかなければならない問題です。

しかし、合理的観点だけに絞ってみると、いかんせん日本の死刑制度には利点が見受けられないのです。

そして、さらにもう一つ問題なのは、多くの日本人がこのことを知らないということです。

僕がネット上で一般人400名にたいして行った調査によると、日本人の約8割が死刑制度に賛成の姿勢を示していることがわかったのですが、にもかかわらず、約四割の人は、日本の死刑がどのような方法で行われているかということさえ知りませんでした

ちなみに日本は絞首刑を採用しています。

 

このような状態では、いくら民主主義とはいえ、国民が死刑制度を論じるにはあまりにも知識不足ではないかと思うのです。

悪いことをしたらぶち殺すべきである。

この考え方自体が悪いとは言いませんが、その割には日本人はあまりにも死刑に対して無関心であるといえます。

日本の死刑制度のデメリット

なぜ、死刑制度にデメリットが多いのか、ここで具体的に解説していきます。

 

死刑に抑止効果はない

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日本人の多くが死刑存置理由として掲げるのが、死刑制度の抑止力です。

しかし、現時点で死刑制度に抑止効果は確認されていません

世界中のデータを分析した、暴力と殺人の国際比較 では過去のデータを分析して、抑止力というよりはむしろ、死刑を廃止したほうが犯罪発生率が低下したという調査結果が報告されています

一部の著書では、死刑になるほどの犯罪者、いわば精神異常者は社会が生み出した存在であり、その犯罪者の精神構造を心理学的観点から研究したほうが、長期的には犯罪抑止につながるということではないだろうか。という見解すらあります。

抑止力についての見解としては僕が読んだ中では

これがおススメです!!抑止力についての新しい見解などが対話形式で書かれている非常に読みやすい著書です。

 

お金がめっちゃかかる

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更生の望みのない囚人を収容しているのは税金(費用)の無駄遣いである。という声も死刑存置派の意見として強いです。

しかし、これも事実とは全く相反しています。

死刑にする方が莫大な費用が掛かります!!

一般懲役刑だと一人収監しておくのに1年で約50万円と言われています。

それに対して死刑囚はその三から四倍と言われています。

これは、死刑は死が刑罰であるため、懲役がないので一般囚人と比べ、好待遇を受けるからだと思われます。
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このほかにも裁判回数も圧倒的に死刑裁判のほうが多いため、無期懲役で40年収監するより死刑囚を一人処刑する方が3倍も4倍も費用が掛かってくると言われています

さらに、懲役刑には刑務作業があるため、囚人も社会貢献をし、ほとんど自給自足の状態ともいえるのに対し、死刑囚は全くそういう制度が設けられていません。

結果、圧倒的に死刑のほうが税金の無駄遣い要素が強いということが分かると思います。

費用のことについて、というか死刑存廃について圧倒的に情報量が多いのは

その他にもデメリットは多数

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国際的にも日本が死刑制度を存置し続けていることに対する批判があります。先進諸国で死刑存置国は日本と中国のみということもあり、欧州連合(EU)は加盟の条件として死刑制度廃止を掲げています。先進国で死刑制度を存置し続けるには少し苦しい現状になってきていることも否めません。

そのほかにも、冤罪になっては取り返しがつかない終身刑が代替刑としてなりえる刑務官の精神的苦痛など、死刑存置によるデメリットは多数です。

ちなみに刑務官の心情や実態を見るならがぜんこれです!

死刑の裏事情から刑務官の思いがリアルに綴られています。

他にも日本の死刑と海外(主にアメリカ)を比較するには

実際これは僕が卒論を書くにあたって一番重宝した著書です。僕が国際系の学科だったということもありますが、客観的でなおかつ国際的観点から書かれているので死刑制度と世界情勢の関わりも読み取れます。

 

日本人はもっと死刑について知るべき

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この記事は死刑の廃止を訴えるものではありません。死刑というものは一方向から簡単に論じることができる代物ではないからです。

ただ、日本人の「臭いものにはふたをする」精神はよろしくないかなと思います。

日本の死刑制度の閉鎖性もこの問題の引き金となっている点は否めませんが、それでも知ろうとすれば知れる世界です。

日本が死刑に対して高い支持を示している以上、勉強しないことは無責任であると思います。日本人がもっと死刑について知り、考えることが必要です。

ぜんぜんいつもの路線とは違った記事になりましたが、せっかく卒論でいろいろ勉強できたので、問題提起として記事にさせていただきました。

ではでは

死刑制度で卒論書くなら読んでおいてほしい本まとめ!

死刑のある国ニッポン:死刑廃止派の森達也さんと、死刑存置派ジャーナリストの藤井誠二さんが対談する様子を描いた著書。会話形式になっていて非常に読みやすく、死刑制度について深く知らない読者にとってもとっつきやすいです。死刑存置派と廃止派の意見交換をみる読み物としては最も分かりやすい一冊ではないでしょうか。kindle版が単行本の半額以下なのでkindleで購入をお勧めします。

ゆれる死刑:アメリカと日本とでの「死刑制度」に対する捉え方の違いを分かりやすくまとめてくれた著書。アメリカは州によっても制度が違うため、非常に興味深い。卒論では一番重宝しました。
死刑のすべて:元刑務官著のこの本。死刑制度の実態、同じ日本でこんなことが起こっているのかという事実をありのまま教えてくれる本です。勉強というよりは単純に一番読んでほしい一冊!

ドキュメント死刑囚:死刑について包括的に書かれた本。実際に死刑囚と触れ合っていた著者が死刑制度の是非について考察している。死刑制度について最も幅広く学べる一冊。

死刑はこうして執行される:判決から死刑執行までどのように運ばれるか、その際の死刑囚の様子、世論の死刑制度への影響など死刑問題に一石を投じる著。死刑について考えるには良本です。
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大学生の時に学生結婚をしたことをきっかけに結婚、育児のために貯金に励む。妻が専業主婦である状況ながら、25歳で副業なしで1000万貯金することに成功。現在は脱サラし、ブログを書く日々。数年後に家族で世界一周する予定。